どうでもいいけど
「手作りがいいな。」
なんでもないただのお客さんの言葉が
なぜがひどくうれしかったのは
たぶんそんな言葉をしばらく聞いていなかったから。
別に今の彼が手作りよりも「市販品」を好むからとかじゃなくて
そのお客さんの言葉がすごく温かかったから。
わたしのことが好きだって言ってくれてるみたいに感じて
その言葉にはうそも偽りもなくて
胸が痛かった。
ありがとうって思った
でもきっと
彼に
「手作りがいいな」
って言ってほしかった
無邪気に「つくってよ」と言う彼が好きだったんだ
「実際手作りなんていらない」って言っていたのがほんとはわたし悲しかったんだ
ほんと、笑ってしまうほどどうでもいいこと
引くほど面倒くさい女
大丈夫
彼にはばれていない
「手作りがいいな」
幸せな言葉